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早速ですが、今回は法人施設などにおける害虫管理方式についてお話しします。
病院やクリニック、介護施設、各種工場などの法人施設において定期的に行われるゴキブリ駆除、管理、対策などにはいくつかの方式があります。
その中でも3つの代表的な方法をご紹介します。
① トラップを配置して調査を行う、モニタリング方式。
複数箇所にトラップを配置することによりゴキブリの生息調査を行います。
この方式は調査を重視した方式で、建物内に侵入経路や繁殖源の少ない施設で使われる事が多い方式です。
調査方式のメリット
- 侵入や繁殖が無い限り、薬剤を使用しないので薬剤の使用量を抑えられる。
- 明確な捕獲数として報告を得ることも可能。
調査方式のデメリット
- 配置する場所が非常に重要である。配置場所の知識が無いと調査の精度にかなりの差が生まれる。
- 捕獲があってからの対応になるので、対応が遅れる場合がある。
② 食べさせて駆除する殺虫剤、ベイト方式。
定期的にベイト剤を塗布し、予防や駆除を行います。
この方式は予防や駆除を重視した方式で、外部侵入があったときにも内部繁殖のリスクを低減できます。
ベイト方式のメリット
- 内部繁殖に対する予防としても効果を発揮する。
- 殺虫剤を使用する方式の中では、薬剤の使用量が少ない。
ベイト方式のデメリット
- 駆除に使用する場合、液剤散布方式と比較して効果が表れるまで時間がかかる事がある。
- 食べさせなければ効果が出ない。つまりゴキブリの習性を熟慮して適正な箇所に塗布しなければならない。
③ 液体の殺虫剤を散布する、残留噴霧方式。
液体の殺虫剤を散布して予防や駆除を行います。
この方式は予防や駆除を重視した方式で、ベイト剤が開発される以前から使われている方式です。
※ 近年では、IPM方式(人の健康や環境に配慮された方式)の観点から、予防の為に液剤が使用されることはIPM方式導入以前に比べて減少しています。
液剤散布方式のメリット
- 即効性の液剤を使用する場合、ベイト剤よりも効果が速く表れる。
- 広範囲に薬剤処理を行うことが可能。
液剤散布方式のデメリット
- ベイト方式と比較すると薬剤の使用量が多い。
- 種類によっては臭気を伴う物がある。
以上のように、どの管理方法にも必ずメリット・デメリットが存在します。
その為に、当社では現場の状況やお客様の要望に対応して複数の管理方法を併用する事も多くあります。
自らの施設に対してより良い方法で害虫管理を行うことが、衛生レベルの向上にも繋がります。
ということで、今回は法人施設等での3種類の代表的な害虫管理方法についてでした。
執筆者 曽谷 智久
株式会社防疫管理センター
-害虫駆除専門業者-
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